今日のといず・くろすおーばーは!
昭和・平成通じたライダーの中でもひときわ異彩を放つ、S.H.Figuartsライダーマンをご紹介!
復讐の鬼だ!
秘密結社デストロン科学班のリーダーである結城丈二は、その実力と人望の厚さから次期大幹部候補と噂されていた。しかし自らの地位を脅かされることを恐れた大幹部・ヨロイ元帥により偽の裏切り容疑で処刑されかけてしまう。
硫酸のプールで右腕を失いながらも部下の助けで脱出した結城は、自分を陥れ慕ってくれた部下たちを殺害したヨロイ元帥とヨロイ軍団に復讐すべく、仮面ライダーを模した強化スーツと開発中だったカセットアームを武器に、復讐鬼ライダーマンとして立ち上がった……!
身長:175cm 体重:75kg ジャンプ力:15m(後に20m)
「仮面ライダーV3」第43話から登場。結城丈二がヘルメットを装着することで右腕のカセットアームを起動させ、そのパワーに耐えるための強化スーツを装着した状態で、ライダーマンは自称。他の改造人間とは異なり生身の部分が多いため、戦闘員程度なら軽くあしらえるものの怪人・大幹部クラスとの戦闘では劣勢を強いられることが多く、それでも右腕を換装するカセットアームとデストロン科学班リーダーだった知性を用いて立ち向かっていく。
誠実で正義感の強い性格だが、デストロン首領の資金援助によって科学者になれた恩義や、そのデストロンを「科学の力でユートピアを創造する善意の集団」と思い込まされていたこともあり、あくまでヨロイ元帥への復讐心のみで戦っていたため、平和のためにデストロン全体と戦っていたV3=風見志郎とは共闘と対立を繰り返すことになる。
しかし風見との友情を深めデストロンの悪行を知ることで組織と完全に決別。デストロン基地から東京壊滅のために放たれたプルトンロケットに乗り込み命と引き換えに自爆させ、市民を守り抜いたことでV3から「仮面ライダー4号」の称号を送られる。
その後、仮面ライダーX劇場版「五人ライダー対キングダーク」にて特に何の説明もなくタヒチから帰国。以降は仮面ライダーの一人として世界各地を転戦し、後輩ライダーを助けるために幾度か日本にも姿を見せている。
仮面ライダーディケイド劇場版「オールライダー対大ショッカー」ではライダーマンとは別個体で、かつて大ショッカー大首領に右腕を奪われた結城丈二が登場。失意の門矢士に「仮面ライダーとはいかなるものか」を示し、彼が立ち上がるきっかけを作った。
現在では他の主役級ライダーたちと同格の存在としてカウントされているが、「V3」劇中での貢献度からするとむしろ滝和也に代表される「相棒キャラ」の発展形であるとも言え、利害の不一致や誤解で主役ライダーと対立する流れなど、平成ライダー作品における「サブライダー」の端緒として位置づけられるキャラクターでもある。
あくまで主役であるV3より一歩引いたポジションにあるためか「デストロン首領の援助を受けていた時期」や「プルトンロケットの爆発から生還した理由」、「客演時に他ライダーと遜色ない活躍を見せている理由」など映像作品内では明確に描かれておらず、雑誌媒体情報や後年の二次創作によってバラつきがあったりする。
2013年3月16日発売。魂ウェブ限定品ラッシュとは裏腹に同月で一般発売されたフィギュアーツはこれのみだったりする。
基本的にはいわゆる「昭和ライダー系」の設計フォーマットに基づいて作られており、同じく前腕換装ギミックを有する仮面ライダースーパー1に構造的に近しい部分が見受けられる。
昭和ライダー特有のスーツやブーツ、グローブ部の質感を再現。一方、若干ガニマタ気味だったり肩幅が広すぎて上半身が箱っぽい印象だったりとこまごまとした違和感は否めない。
顔が露出しているライダーマン最大の造型的特徴をしっかり再現。かなりリアルな顔になっているが、それでフィギュアーツアレンジから浮かない塩梅になっているのが嬉しい。
ヘルメット内部の目などは造形されておらず、残念ながら交換用フェイスの類もないのが難点?
接続穴は首側部にあり、マフラー側の接続部は曲がったような造形になっている。
荒ぶるマフラー。ちょっと使いどころに迷う。
首パーツのみぐるっと回せばマフラーの接続部をずらすことが出来る。壱伏としてはマフラーを後ろに流した状態をデフォルトにしたいかなぁと。
コンバーターラングの胸部分は回転することで腕部との干渉を防ごうとしている。効果としては微々たるものだがないよりは断然いい。
上腕に明確なロール軸があるため、ストレスなく動かせる。
腰側の接続部が前後にスイングすることもあって胴体の曲げ伸ばしはかなり大きいのだが、後ろに反らせるとコンバーターラングが途切れてしまうのが玉にきず。
足首は一軸ボールジョイント式。それでも自立性は充分かな、と言ったところ。
「仮面ライダーSPIRITS」では四連小型タイフーン状に描写されていたが、雑誌設定などによればそれぞれが「20階建てのビルを吹き飛ばす小型ミサイル」なんだとか……結城がそれを使わなかったのは自分も巻き添え食うからかなぁ。
フィギュアーツではクリアパーツで再現。左右のボックスも精密に再現されている。
まずはデフォルトの拳。
平手。
ポーズ手。ジャンプとかチョップとか、変身の際にクロスするとか、そんな感じで。
持ち手。指が繋がって造形されているのでちょっと使いにくいかも。
グローブの境目から前腕を引っこ抜くことでカセットアーム各種を装着出来る他、前腕をロール可動させることも可能。この辺りはフォーゼシリーズやスーパー1でも見られた構造と同じだが、ライダーマンの場合は前腕側の穴の「返し」を浅くしているおかげで比較的交換が容易になっている。
ナイロン製(かな?)ロープは長短二種が付属し、ライダーマンの活躍シーンを演出。一方で針金ワイヤーではないためポーズを固定させることが出来ない。
実はプロップこそ作られているものの劇中未登場だったりする。
鎌パーツは刃とアダプターに二分割可能。刃部分をロープと接続することで……
鎖鎌的な運用が可能。なお、アダプター裏側にも肉抜き穴があるのだが、緩すぎてロープとの接続には適さない。
先端をトゲ付き分銅に換装した状態。「仮面ライダー(新)」では分銅を射出しての打撃や捕縛で活躍している。
鎌のアダプターパーツを介することで収納状態も再現出来る。痛そうな見た目が個人的にはお気に入り。
ライダーマンが最初に披露したアタッチメント。先端の爪は赤で墨入れがなされており、回転可能。
劇中で使用した際はバッテリー切れだったのか、2500V以上の外部電源を必要とした掘削装備。先端のドリルは回転可能。
左腕も同様に引っこ抜くことが出来、ジョイント規格がフォーゼとほぼ同一なのでこうした交換も出来たりして。
パケ裏を意識してみる。
タヒチから帰国した際は何故か左腕にカセットアームを着けていたという。
MEGAMAXではメズールを地面に叩きつけて粉砕してましたね。
ネットムービーのあれ。
ライダーマンのバイク「ライダーマンマシーン」は当初は「結城丈二が常用しているオートバイをそのまま使っている」という風情で、その後設定が後付けされていったこともあり、スペックはともかく外観は「スズキハスラーTS250(4型)そのまんま」なのが特徴。そのため、現在の新サイクロン号のように「現行の市販車に外装を被せての再現」が難しく、1990年代以降の実写作品で(「V3」からの映像流用を除いては)「ライダーマンマシーンを駆るライダーマン」が描写されたことはほぼない。
現状TS250の1/12スケール立体物もなかなか見当たらないので、各人がそれなりに妥協してそれっぽいバイクを探して乗せるしかなさそうである(写真ではFASTLANEのドゥカティ を使用)。
……それでもまあまあ様になるのがライダーマンというキャラか。
というわけでライダーマンでした!
昭和ライダーとしてはオプション多めなのでプレイバリューが高く、造形も高水準です。
ライダーマンファンなら迷わず買い、の逸品と言えるでしょう。
一方で顔の表情バリエーションがない、劇中で登場したネットアームがない、いくつか設定され「SPIRITS」等で使用されたカセットアームがない……などと、細かな不満点もありますが、その辺は市販パーツを組み合わせての自作派の腕の見せ所かも知れません。