今日のといず・くろすおーばーは!
実写劇場版「トランスフォーマー」第一作より、トランススキャニング・オプティマスプライムをご紹介!
○解説
キャラクターとしての解説はこちらを参照。
2008年3月発売。実写劇場版第一作の商品展開としては最後期のものとなり、第一作に限って言えば最後のオプティマス商品となる。
可動素体のコアボディにプロトフォームかアースモードの外装を装着させることでトランスフォーマーの「スキャニング」能力を体現するというもので、どちらの姿でも差し替えなしの完全変形を可能とする。
翌4月には素体とプロトフォーム外装を流用したTS-02バンブルビーが発売された。しかし構造が細かすぎるためかいずれも日本限定発売となり、対象年齢も15歳以上とされている。
コアボディ
というわけでまずはコアボディから。胸のスパークらしきものはメタリックブルー塗装。
アクション
首や腰は後ろに90度倒すことが可能。首は頭部側、胴体は二ヶ所がボールジョイント接続。
肩は水平まで上げられる他、胴体側の関節で前後、および上方に90度ずつ可動。
上腕はロール軸。肘は二重関節で180度曲がる。手首もボールジョイントで90度倒せる他、持ち手と平手を交換可能。
180度開脚が可能。大腿にロール、膝は二重関節。
足首は前後に90度ずつ曲げられる関節があり、その下にボールジョイントを有する。爪先とカカトも動くなど、可動性能の塊となっている。
ただし足首の左右スイング幅はあまり広くない。
変なオブジェにもなる!
腕組
細かいディテールが金属生命体っぽさを強調する。
アーマー装着
プロトフォーム用の外装は透明感のあるメタリックブルーに紫ラインのもの。
スタイリング
実写劇場版におけるトランスフォーマーたちの「真の姿」。サイズこそ違えどみんな基本的にはこの姿で、あとは自分の質量に合った物をスキャン、擬態する。
アクション性能はコアボディとほぼ同等なのだが、肩アーマーが上腕に接続される方式なので上腕ロール可動に干渉しやすい。
それでも必要充分以上に動いてくれるのだが。
コアボディだけだと貧弱だったが、程よくボリュームアップした感。
トランスフォーム
手足と首を後ろにたたんで。
大腿部の接続穴にスタンドを差し込めば……
エントリーモード
大気圏突入の隕石状態。隕石に変形するプロトフォームはデラックスクラスでも出ているが、ギミックの都合もあって輪をかけて強引なプロポーションになっている。
落着。
アースモードの外装を組み上げたビークルと。
玩具としてのコンセプトの都合とはいえ、同じ質量とは思えないよなぁ……
サイバーバースのバンブルビーと。
それでは通りすがりのトレーラーヘッドをスキャン!
爪先にパーツ追加。
脛、膝、大腿部にも装甲追加。
腰と胸にも装着。胸のウィンドウは変形には用いないダミーパーツ。
肩アーマーを左右から。ヘッドギアも前後挟み込みで装着。
一休み
アースモード外装のうち、ビークルモードの外観に関わらない部分だけでここまでオプティマスになってしまうという……さすが壮絶ガワ変形。
ではトレーラーを分解!
フロントパーツは脛アーマー後部と接続してふくらはぎに。
屋根はアームを折りたたんで腰後ろに。
ドアは両腕。
そして残りのパーツを豪快に背負わせれば……
アースモード
劇中のCGモデルの特徴を捉えつつも、ビークルの面影を残しまくりなロボットモードへ!
アクション
さすがに主に背面のカバーが干渉する上に後ろに倒れやすいのが難点。膝もふくらはぎのボンネットが干渉するが、それでも90度は曲がってくれる。
サイズ
ビークルモードは大体デラックスクラス相当なのだが、ガワにボリュームを持っていかれているので本体はやや小柄。
副産物
変形ギミックの都合でルーフ接続アームを固定する3mm穴が背中にあるため、適当なスタンドで空中展示も可能だったりする。
ツインブラスター
後輪のタイヤハウスに収納されていた砲身を引き出す。
思いのほか長いものが詰まっていることに驚きつつグリップを起こして前方に持っていき、手に持たせると……
ツインブラスターモード
本商品オリジナル武装。 これ以前にヴォイジャークラスで「ツインブラスター オプティマスプライム」が発売されているが、そちらとも趣が違う武装となっている。
バックパックのカバーが背部とボールジョイント接続されていたり砲身自体が可動軸も多いのでいろいろな持たせ方を試すこともできる。
トランスフォーム!
首を真後ろにガクンと倒す。
背面カバーを前方に持ってきて閉じ合わせる。
前後ひっくり返して。
ルーフを倒した頭部に被せて背面カバーを固定しつつ、両腕のドアを下から差し込んで位置を整える。
脹脛カバーをがばっと開いて。
足首を回転させて内部に畳み込む。
そして閉じていき、フロントガラスをルーフの下から差し込んだり、ドアの突起をボンネットに合わせて固定。
後輪のタイヤハウスを車体後方で合わせて、最後に丸で囲んだ接続アームを縮めて……
パイプとドアを接続し、排気筒を閉じて変形完了!
ビークルモード
劇中車両はピータービルト379だが、この時期の玩具ではケンワースW900がモチーフ。
ガワ変形なので真下から見ない限りは隙のないビジュアルだが、やや横幅が大きめ?
六輪の転がし走行が可能な他、左右のドアを開閉可能……なのだが外からドアを開くのはかなり困難で、いったん変形させてドアを内側から指で押し出してまた変形させる必要があったりする。
ビークルモード比較
ビークルモードのサイズは大まかにデラックスクラス相当。クリアウィンドウとメッキ処理のおかげで密度感が高い。
Autobot, Roll out!
あの頃のメンバーがもうオプティマスとバンブルビーしか残ってないんだな……
ダイアクロンは未所持なんだけどダイアバトルスV2付属の隊員とも相性は良さそう。
戦えオプティマス!
程よく小さいのでエフェクト類との相性もいいぞ!
というわけでトランススキャニングオプティマスでした!
かなり構造の細かい部類で対象年齢15歳以上は伊達ではなく、特にアースモードはお世辞にも扱いやすい代物ではありません。ロック機構はちゃんとしているので慎重に動かして慣れればしっかりビークルモードにできますが、かなり神経を使う点は否めず、ロボットモードでもガワの過剰な干渉に頭を悩ませることになります。
予備知識なしでいじると確実に脛アーマーから膝に伸びる突起に負荷をかけて白化させてしまうという点も注意が必要です。
またこの時期は品質管理に問題があったようで、メッキの厚みを考慮していないのか合いが悪いフロントグリルといった難点から、素体の組み間違い・ファイアパターンの未プリント・説明書封入忘れといったトラブルが多く報告されています。
そして細かいパーツを高いテンションのボールジョイントで接続している部分が多いので、この時期に手に入れた個体は未開封品であっても経年劣化もあってコアボディの各部にクラックが入ったりすることも少なくないようで……
と、かなり扱いづらい面ばかり列挙してしまいましたが、本商品の持つポテンシャルは高く、情報量の高い実写劇場版TFのコンセプトをこの時点では何より体現していた一品であることも事実です。
このコンセプトが二作で終わったのが惜しい一方でうなずける部分もあり、なかなかに複雑な気持ちにさせられますが、補修と調整を繰り返しただけあり思い入れの強いアイテムだったりします。
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TS-01 オプティマスプライム
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