今日のといず・くろすおーばーは!
蘇る太陽の勇者! エヴォリューショントイ「スーパーメタルアクション」・武装合体ファイバードをご紹介!
人呼んでファイバード。お前の野望を打ち砕くためにやってきた、宇宙警備隊だ!
〇玩具解説
2023年11月1日発売。主に80年代のアニメ・特撮キャラをプロデュースする(過去にはダイ・ガードも出しているが)メーカー「エヴォリューショントイ」が開発・販売しており、既存の「ダイナマイトアクション!シリーズ」や「メタルアクションシリーズ」とも異なるカテゴリーとなっている。
ファイヤージェットからファイバードへの変形、フレイムブレスターとの合体を再現している他、2024年2月発売予定のジェット合体グランバードとの合体ギミックも備える。
ファイヤージェット
全長:26.2m 最高速度:マッハ5.2
天野博士が作り上げた大気圏内用輸送機。輸送機能自体はバロンジェットにも充分なものがあるが、五体のメカに分離するあちらよりも速度で優れる。また推進剤を交換することで宇宙でも飛行可能。消火弾ミサイルランチャーからは攻撃用ミサイルも発射できるなど、ある程度の攻撃能力も持つ。
アンドロイド・火鳥勇太郎にエネルギー生命体ファイバードが融合した際にその力の一部を分け与えられ変形機構を得た。後部メインシートに火鳥、前方コ・パイ席に天野博士の孫ケンタが搭乗して研究所近くの崖の秘密発進ゲートから飛び立つのが基本パターンだが、出先の火鳥から「ファイヤージェーット!!」のコールですぐさま飛んでくることも多い。
というわけでファイヤージェットから。目立った隙間などもなくスタイリングは良好。
キャノピーは開閉し、火鳥勇太郎フィギュアは着脱可能。ケンタフィギュアは付属しない。
本商品単独の問題ではないんだけどスケールはかなり小さめ。
ちゃんとランディングギアを収納できるのはポイントが高い。転がし走行は出来ない。
あと変形後のサイドアーマーが固定できずに傾けるとプラプラしがち。
アンドロイドフィギュア
コクピット用のフィギュアとは異なる、ファイバード合体用の火鳥。自立など望むべくもない極小サイズとなっている(背景はグッドスマイルカンパニーのTHE SIMPLE STANDの付け根部分)
ファイヤージェーット!
というわけで変形開始。機首を折りたたもう。
なおカナード翼も本来は畳まなくてはならないのだが、機首の内側からカナード翼を押さえるパーツが脱落してしまったため壱伏はカナード翼を接着している。
劇中の変形バンクとはちょっと順番が異なるが、インテーク部は頭部を出すのと同時くらいに畳んでおいた方がいいかも。
腕部ユニットは形状維持のために脚部内側に固定するためのピンを備えているのだが、ファイバード胴体に腕部を固定するピンは別に用意されている。
前腕内側から拳を展開。サイズがギリギリなので、ファイヤージェットに戻す際はハンドパーツを外すか、ボールジョイント関節でギリギリまで手首を内側に曲げて拳を前腕に入れ込むのがおススメ。
アンドロイドが胸に合体!
チェーンジ! ファイバード!!
ファイバード
全高:20.1m 重量:45.5t ジャンプ力:250.9m 走行速度:150.5km/h
知力:7 防御力:4 攻撃力:3 器用さ:6 素早さ:4 速度:6 総合点:30
年齢:12,000歳(地球人換算で約20歳) 宇宙警備隊に入隊した理由:エクスカイザーに憧れて
悪のエネルギー生命体・宇宙皇帝ドライアスとその手下を追って仲間たちと共に地球に来訪したエネルギー生命体。平和を願う天野博士の精神に引き寄せられたらしく、博士が発明したアンドロイドに融合。火鳥勇太郎の名を貰い、普段は天野平和科学研究所にて博士の助手をしている。
火鳥勇太郎としては物腰柔らかで感激屋の助手モード、等身大で敵と相対する時の銭形平次モードなどTPOに合わせて振る舞いが変わるが、基本的には温厚で正義感に溢れた性格。ファイヤージェットと合体して以降のロボットモードで本来の性格が強く出る模様。
本形態では格闘戦が基本だが、手首に備わったダイナバスターもたまに使用する。
CVは全形態通して、「フレッシュプリキュア!」のウエスター/西隼人や「スレイヤーズ!」シリーズのガウリィ=ガブリエフ、「ドラえもん」野比のび助(2005年~)、「機動戦士ガンダム00」アレハンドロ・コーナーなどを演じた松本保典氏。
スタイリング
遠目にはいい感じかな、と思えるロボットモード。
膝アーマーの角度が固定されないのでこの写真でも片方上がってしまっている……
スタイル重視モードへ
まず後述の武装合体のために小さめに造形されていた頭部にヘルメットを被せる。
フェイス自体は同じパーツであることに注目。
一旦付属の細い棒で胸部のアンドロイドを取り外し、スタイリング重視胸部パーツを装着した上で再合体。
腰後ろにも板パーツを追加して。
スタイリング重視モード
かなりバランスが改善された。
全体的に線が少ないというか、アニメーション設定画に近いバランスをディテール密度となっている。
首はボールジョイント可動。
腕部は基本的な可動をこなす。肘は二重関節。
ハンドパーツが軟質素材製であることと手首の変形用可動軸やボール径の大きさなどから、地味に手首の可動範囲が広い。
ディテールアップ胸部パーツは腕を真っ直ぐ前に出すために装飾がスイングするようになっているが、フロントスカートと干渉してしまいがち。
そのため足を前に出すのがやや苦手。
スタイル重視胸部パーツを外すと片膝立ちもできる。
ただし、股関節は後の合体を見越してか異様に固く調整されており、股関節がねじ切れるか大腿ロール軸がへし折れるかしそうなほど動かしにくいので慎重な扱いが求められる。
地味なポイントだが踵の引き出しギミックがあり、接地性や立ち姿のバランスを調整できるのは嬉しい。
腕部ダイナバスターを展開、伸長。
ビーム攻撃だ!
交換ハンド
右のみ付属の指差し手。ドライアスの手先を指し示せ!
指の反り具合が素敵な開き手。
武器持ち手は後述。
フレイームブレスター!!
というわけで召喚だ!
フレイムブレスター
ファイバードが召喚するサポートメカ。ファイヤージェットの発進バンクで天野平和科学研究所格納庫内に駐機しているところは確認できるが、博士が作った物かも微妙に定かではなく(キングローダーみたいな本人所有メカをこっそり置いている可能性も……?)、ファイバードがコールして拳を突き上げると駆け付けてくる。フレイムキャノンを用いた火力支援や、ファイバードをぶら下げての飛行も可能。
こちらはそこまで重くない……と思いきや、キャノンやメットの基部になっているところが合金製だったり。
アンテナが余剰パーツとなるが、装着しておくこともできる。
合体ジェットモード
劇中だとアメリカから撤退する時に一度だけ披露した形態も再現可能……なのだが、ファイヤージェット機首の根元にある小さな垂直翼をフレイムブレスターに差し込むというまさかの接続法なので、意外としっかり嵌まる分だけ一点保持することになるパーツが破損しそうで怖い。
フォームアップ!
劇中だとフレイムブレスターがファイバードの前面に装着され、パーツが倒れてヘルメットとなって頭部に被さる……というスタイルだったが、あれこれ引っかかるので。
一旦フレイムブレスターからヘルメットを外し、ヘルメットを接続していた非常に細い軸を畳み、全体をコの字に折りたたんでファイバードに被せるよう指示されている。
フレイムキャノンを背中に沿わせて完成!
(カナード翼を接着してしまったのでフィットしなくなってしまったのはご了承ください)
武装合体ファイバード
全高:20.2m 重量:65.0t 走行速度:166.0km/h ジャンプ力:280.8m
知力:9 防御力:10 攻撃力:12 器用さ:9 素早さ:9 速度:1 総合点:50
ファイバードがフレイムブレスターと武装合体した姿。固有の名称がなく周囲からは変わらず「ファイバード」と呼ばれる他、媒体によっては「武装ファイバード」と記載されることもある。
主武装は背中から取り出すフレイムソード。その他に背部から展開するフレイムキャノン、合体前から引き続き使用する手首のダイナバスター、脛のフレアミサイル、胸飾りを外して投擲するサンスライサーなどが武器。
フレイムソードに太陽エネルギーをチャージアップし、炎を纏わせて一刀両断する。
スタイリング
腰後ろの板はお好みで。ファイバードと異なり武装ファイバードにはスタイリング重視オプションは付属していない。
アクション性能はほとんど据え置きで、フロントスカートが可動するため片膝立ちもできる。ただ、フレイムブレスター側のフロントスカート接続軸がこれまた細い。
比較
THE合体シリーズとは異なり勇者リメイクトイとしては案外小ぶり。
近年だとボイジャークラス~リーダークラス(密度高め)のTFと互角くらいか。
MPキングエクスカイザーと。割と悪くない並び。
THE合体マイトガインに比べるとだいぶ小さくなってしまった。
……が、しかしスーパーメタルアクションファイバードはその名の通り合金使用率がやたら高く、THE合体マイトガイン約410g、MPキングエクスカイザーが約555gなのに対し、本商品は武装合体状態で約720gという重量を誇る。空中展示しておけるスタンドがない……
頭部
上からファイバード(ディテールアップ)・ファイバード(デフォルト)・武装ファイバード(メットのみ)
武装ファイバードはファイバードの上からヘルメットを被るスタイルなのでどうしても頭部が一回り大きくなり、玩具サイズが小さくなると相対的なプラの厚みが及ぼす影響が反比例して大きくなるため、SMPファイバードだと「合体用の非可動頭部」と「スタイリング重視の非変形頭部」が用意されたりしているのだが、本商品ではファイバードの頭部を小さく造形し、合体前はヘルメットを追加することでボリュームを整える方式を採用している。
……これ、構想順はさておき「武装ファイバードの頭部が大きくなりすぎないよう、合体前後の頭部をヘルメットの交換で再現しつつ、インナーヘッドにもそれっぽい造形を施した」とも表現できる構成になっているので、ヘルメットごとファイバードの頭部をファイヤージェットに格納できる設計にしておけば武装ファイバードになった時も同スペースにヘルメットを放り込んで余剰パーツをなくすことが出来たのに……と考えるとだいぶ惜しい気はする。
角は本体のイエローと色味を合わせた物の他、当時玩具を意識したゴールド塗装のものも用意されている。
また口元を覆うマスクは別パーツとなっており、合体前は余剰となる。説明書ではヘルメットを被せてからマスクを装着するよう指定されているが、実際は素体頭部にマスクを被せて指で押さえながらヘルメットを被せた方がやりやすい。
なおマスクパーツは予備なのか二つ同じ物が付属する。
フレイムブレスターはウイング部分がスイングすることで腕の可動を妨げないようになっている。
武装展開
背面からフレイムキャノン、脛からフレアミサイルを展開。機銃は伸ばすことができる。設定上は外して繋いでフレイムロッドという棍に出来るのだが、劇中未使用なので本商品でも再現されていない。
フルブラスト
ダイナバスターを含めた全身の火器を展開して撃ち込むファイバード第二の必殺技。仲間のトドメをアシストする際にも用いられる。
フレイムソード
柄を機首に差し込んで抜刀シーンの再現が可能。
ただし柄だけでも完全収納はされない。
刀身を装着して柄を展開。
フレイムソード
ファイバードの背中、ファイヤージェット機首に格納されている必殺剣。武装ファイバードになることで解禁されるようで、合体前では使用しない。抜刀してから鍔を展開するまでがワンセットとなっており、マイトガインの動輪剣と異なり鍔を閉じた状態での使用例はない。
当時品玩具だとファイヤージェットの長い機首にフレイムソードを丸ごと格納しておけたが、スーパーメタルアクションでは柄のみを途中まで挿入できるスタイルになっている。深く刺さり過ぎると抜けなくなりそうだし……?
保持用のハンドは真っ直ぐ持つものと角度のついたものの二種四個付属。
手首の可動範囲とフレイムブレスターの干渉回避ギミックを用いれば両手持ちもできる。
フレイムバリアー!
敵の火炎放射などを半球状の不可視のエネルギー壁で防ぐことができる。
フレイィィィムソード! チャァァァァジアァァァップ!
肩のジョイントを外すことでやや強引に必殺技シーンの再現を試みる。
デヤアアアアアッ!
ブレイブサーガで技名一覧に表記する都合上「フレイムソードCU(チャージアップ)」と名付けられたりはしていたけど、本編だと技名がない扱いっぽかった。
鍔を閉じて納刀。
というわけでスーパーメタルアクション・武装合体ファイバードでした!
トイ単独で見ると決して悪いものではないのですが、武装ファイバードのマスクパーツが合体前は余剰パーツになる点、素体ファイバードの頭部が小さすぎる点(上述のヘルメット周り参照)、フレイムソードの機首への格納が出来ない点(格納用のフレイムソードとスタイル重視のフレイムソードで二振り欲しかった)辺りや、全体的に繊細な扱いが求められる点はちょっと詰めが甘いというか、何とかもう一息頑張ってほしかったとは思います。とは言え工夫も詰め込まれており、見るべきものは多いですね。
ディテールの少なさも重量感と併せて手に取って遊ぶとすごくしっくり来るので……というか宣材写真で損をしているフシもあります。
2月(延期するかも)のグランバードも楽しみなんですが、グレートファイバードのヘルメットが余剰パーツになりそうなのが怖いところ。グランバードの脹脛にでも詰め込めればいいんですが。
また本商品単独の問題ではないですが、他のリメイク勇者トイと並べると小ぶりなのも人によっては気になるポイントかもしれません。個人的には火鳥兄ちゃんが小さすぎるので、何とか1/64サイズくらいにしてほしかったんですけどそうなると今度は持て余すサイズになるし……こればかりはファイバードの設定上の問題でもあるので難しいですね。